スランプ脱出!

自家製酵母のパン作りには、最も適していないこの季節。
ちょうど去年の今頃からバケットを焼き始めた。


焼けども焼けども、不格好なバケットがオーブンから顔を出す。悔しくて悔しくて寝れない夜を幾度となく過ごしたもんだ。そんな日々の事を、すっかりいい思い出にしてしまっていたのですが・・・。


そんな思いは何処へやら。去年の悪夢のような日々が、再び到来。


うーっ、あかん、焼かれへん・・・。毎日毎日バケットのことが、頭の中をぐるぐるぐるぐる駆け巡る。


やっぱりこの季節に、かっこよい姿のバッケットを焼くのは無理なのか?設備が不十分な環境では焼けないんやろか?? と、らしくもなく諦めかけていた。


でも、出て来たんです!一瞬のひらめきとやらが。それも実家で母親に、バケットが焼けないことを半べそかきながら話しているときに。

家に帰りひらめきを元に、淡々と生地を練り、頭でイメージしたまま注意深く工程をこなしていると、私のパンバイブルに記してある一説が頭をよぎる。


そういう事やったんか!!もつれた紐が、スーッと解けた感じ。


最終発酵を終えたバケット生地を、オーブンへ投入。オーブンから、一瞬たりとも眼をはなさずバケットを見つめる。クープがグングングングン開いていく。そして、オーブンから出たきたバケットは、かっこよくて美味しそうな姿をしてるではないですか!


よっしゃっ!無意識にガッツポーズ!!そして涙がポロリ。


去年の9月も泣いてたな〜。


一瞬のひらめきというものは、きっと、がんばっている人がもらえる、神さんからの贈り物なのかもしれないな。
いやいやほんと諦めずにがんばってよかった。
やっぱり、自家製酵母のパン作りは奥が深いです。